当院で使用しているインプラントメーカーとその信頼性
インプラントメーカーは、世界では100社以上あると言われています.骨に埋め込むインプラントのフィクスチャーの値段もピンからキリまで幅があります.また、他院で埋入したインプラントのトラブルで来院された患者さんにお話を聞いてみると、そのインプラントメーカーが既に倒産してしまっていて、部品が入手できないということも少なくありません.インプラントを固定するネジを締めるドライバーも、メーカーごとに異なりますので、部品が入手できない事態は、致命的です.
当院では、1回法のチタン製インプラントを世界で始めて開発・製品化したスイスのストローマンインプラントを使用しています。チタン製インプラントの会社としては、ノーベルにつぎ世界で2番目に古いメーカーです.そして、常に世界シェアのトップ3に入っているメーカーです.研究、開発、教育、サポート、トラブル対応にも手厚い企業です.
また、非営利、非政府系のインプラント学術グループとしては世界最大の学術グループ
ITI (International Team for Implantology)と1980年以来パートナーシップを結んでいます。
ITIは、インプラント歯学ならびに関連する組織再生学の発展のために設立されました。
歯科学・口腔外科学・歯科補綴学・生物学・生化学・冶金学・物理学・歯科技工学など各分野の専門家ネットワークで構成され、科学的理論に基づいた実験や臨床研究を行っています。
ITIの研究成果はStraumann(ストローマン)インプラントの製品開発に反映されています。Straumannインプラントの信頼性の高さは数々の学術論文に掲載されています。
またITIトリートメントガイドは、インプラント治療のガイドラインとして世界で広く普及しております。
当院で使用しているストローマンインプラントの生存率・成功率は、例えばDental implants placement in conjunction with osteotome sinus floor elevation: a 12-year life-table analysis from a prospective study on 588 ITI implants.
Clin Oral Implants Res. 2006Aug;17(4):479.
によれば、12年後の時点で生存率94.8%、成功率90.8%と報告されています。これは、例えばブリッジの平均使用年数が8年(口腔衛生学会雑誌, 45 : 788~793,1995)との報告と比べても大変長持ちです。