Q.インプラントの治療費は?
A.インプラントは自費診療のため健康保険はききません。
また使用本数や修復物の種類・骨造成術の有無、静脈内鎮静の有無などで費用は異なります。
患者さんの要望を聞いて、患者さんに適した治療画を立て、費用についても説明いたします。なお、およその費用は下記をご覧ください。
https://www.dent-yamaguchi.com/wp-content/uploads/2008/05/20220613.pdf
Q.リスクはありますか?
A.あります。インプラント体埋入手術、および予後に対するリスクがあります。
それらについては、検査の後、歯科医が説明します。
Q.インプラントの寿命は?
A.定期検診と毎日のブラッシングができていれば長持ちです。例えば、日本人を対象にした過去20年間の口腔インプラント治療の臨床成績に関するシステマティックレビューによれば、インプラントの累積生存率は15年で94.0%であり、固定性ブリッジの54.1%に比べ良好です【Quintessence Denta Implantology -0751-Vol.25,No5,2018】。
Q.インプラントを入れるのは痛くないですか?
A.局所麻酔を行いますので、手術中は痛みを感じません。
手術後の症状には歯科医が対応します。
手術に不安な方には麻酔医による静脈内鎮静法もあります。
Q.インプラントに年齢制限はありますか?
A.成人なら、基本的には年齢制限はありません。
小児や成長期の方は、顎の成長の妨げとなる可能性があるため行えません。
Q. 糖尿病でも大丈夫ですか?
A.日本口腔インプラント学会の口腔インプラント治療指針2020では、「糖尿病はインプラント体埋入手術、および予後に対するリスクファクター」と述べています。内科医のもとに十分コントロール【空腹時血糖:140mg/dL以下、ケトン体(-)、HbA1c:6.9%(NGSP値)未満】されていれば大丈夫ですが、状態によってはインプラント手術が出来ない場合もあります。 詳しい病状を歯科医師に伝えてください。
Q. 歯槽膿漏でも大丈夫ですか?
A.歯槽膿漏【歯周病】の方は、そのままではインプラントを入れることは出来ません。日本口腔インプラント学会、日本歯周病学会、日本臨床歯周病学会など関連のすべての学会において歯周病を治癒または、安定させてからでないとインプラント治療は行ってはいけないことになっています。逆に、しっかり歯周病を治癒または安定させれば、インプラント治療を行って、長期にインプラントを維持することができることも数多く報告されていますし、当院でもそうした患者さんが多数おります。あきらめず、しっかり歯周病を治してからインプラント治療を行いましょう。そして、そのためには禁煙やブラッシングなど患者さんの協力が不可欠です。
Q.何本入れればいいのですか?多い方がいいのですか?
A.抜けた歯1本に対して必ずしも1本のインプラントを入れる必要はありません。
また、インプラントで維持させる床のついた義歯を入れる場合では少ない数のインプラントで大丈夫です。必要なインプラントの本数は患者さんごとに違います。精密検査ののちに、歯科医が必要な本数を決定し、治療計画を立て、それについて説明いたします。
Q.手術の際には入院が必要ですか?
A.ごく限られた特別な場合以外は入院の必要はありません。
また、当院では入院を要する手術は行えません【紹介して行うことはあり得ます】。
Q.治療の成功率はどのくらいですか?
A.おおむね、世界で発表されるほとんど全ての論文で10年間の成功率は90%以上です。20年でおよそ80%です。ちなみにブリッジの生存率は10年で83%程度です。(1995年 Samama Y)
日本人を対象にした過去20年間の口腔インプラント治療の臨床成績に関するシステマティックレビューによれば、インプラントの累積生存率は15年で94.0%であり、固定性ブリッジの54.1%に比べ良好です【Quintessence Denta Implantology -0751-Vol.25,No5,2018】。
◆ ストローマン社製のインプラントのメリット
- スイス品質の水準
(数千分の1ミリ単位で管理し、製造開発) - 最新の研究成果
- 臨床経験
(約30年で3000社以上の科学文献) - 世界のインプラントリーダーの1つ
(約10年間で300万本以上が使われ、95%以上の聴器成功率。利用している歯科医は7万人以上。) - 特殊なインプラント表面
(6~12週で骨と結合) - トレーニングサポート
(毎年、世界中で約2000回のセミナー、100カ国以上で5万人以上の歯科医師や歯科技工士が参加)
Q:70代のインプラント
70代の父のことでご相談します。先日歯が突然折れてしまったのでかかりつけ歯医者に受診したところインプラントを薦められたそうです。
70代で骨もそれほどしっかりしているとは思えないので私はインプラントに関しては適切でない気がするのですが・・・
またインプラント以外の方法ですとどのようなものがいいでしょうか?
A:高齢者がインプラント治療の禁忌となることはありません。
研究により、成人と成功率に差はないことがわかっています。
そのほかの方法には、義歯やBrがありますが、Brは残存歯の状態で無理なこともあります。義歯しかその他選択肢がない場合は、インプラントに比べ、硬いものなどをおいしく食べることが難しくなります。
高齢になるほど食べる楽しみは増えますので、その他の治療計画も含め、よく相談をして治療をお選びになるとよいと思います。
Q:60歳代、女性です
60歳代、女性です。歯周病で歯茎がだめになったのでブリッジにしましたが、いよいよそれももたなくなってインプラントを薦められました。結構大掛かりは手術で抜歯、歯茎に骨を移植、インプラント施工と左上下奥歯で2年くらいかかるといわれました。義歯とインプラントと比べると快適さとかその後のメンテナンスとかはどうなんでしょうか?経験者のアドバイスをお待ちしております。
快適さとメンテナンスの違いをお答えする前に、一般的な利点・欠点をお答えします。
【欠損補綴の選択肢とその典型的利点・欠点】
1、 インプラント
(利点)
- 長持ち
- とりはずさない(ネジ止めなら、歯科医師はとり外せる⇒修理しやすく、トラブルに対応)
- 残存歯を削らない・負担をかけない
- 残存骨の保護
- かみきりがよい
- 動かない
- かみあわせが長く保たれ(=無理な力による破壊が起きにくい)、メンテナンスしやすい。
- 自然感
- 顔の変形を防ぐ
(欠点)
- 外科処置が必要
- 費用
- インプラント周囲炎になるリスクがある
2、 とりはずしの義歯
(利点)
- 外科処置なし
- 安い
- 取り外せば清掃しやすい。但し、つけっぱなしだと細菌の巣窟となる。
(欠点)
- 異物感・装着感悪い
- 取り外して清掃する必要あり
- 動く
- 残存歯をわずかに削り、負担をかける
- かみきりが悪い
- 見た目にバネが見えたりし、審美的によくない
- 顎底の吸収(年に平均0.3~0.5ミリ)とともに、常に常に義歯の裏打ちを足す事になり
時間の経過とともに、義歯のプラスチックが厚くなる - 人工歯がすりへりやすく、かみあわせによる破壊が起き易い
術後の快適さでは、義歯とインプラントでは比較にならないでしょう。
取り外ししないインプラントのほうが快適です。
歯の残り方によっては、義歯では、たとえいくら費用をかけ、自費の義歯を作っても安定が悪かったり、
かめない食べ物が出てきますが、
インプラントでは、かめないものはほとんどありません。逆にかめすぎることによるトラブルがあるくらいです。
次にメンテナンスですが、
これはインプラントのほうがそれ自身が異物である分、より厳密なメンテナンスが必要でしょう。
特に、インプラントになった原因が慢性歯周炎で抜歯された場合(グループB)とそれ以外の理由(むし歯、破折など)の場合(グループA)では、インプラント周囲炎の発症率が、10年間の累積で28.6%に対して5.8%との報告があります。
(Postgraduated program in clinical periodontology
コレクテッドエビデンス vol、2 弘岡秀明・中村圭祐著
2007年7月1日 発行 デンタルダイアモンド社 より引用)
したがって、ご質問のあなたの抜歯理由が歯周病ということですので、
インプラント治療前に、歯周病の治療がきちんとされる必要がありますし、
治療後も、定期的なチェックとクリーニングは必須です。
Q:インプラントの耐用年数
インプラントしようと考えております。大体、インプラントの耐用年数は、何年ぐらいでしょうか? もたなくなったら、またインプラントしなければならないのでしょうか?
どんな物にも寿命があるように、インプラントにも寿命があります。
充分な自己管理と歯科医院での定期検診を行えば、自分の歯と同じくらい長持ちする可能性があります。世界で最初に行われたチタン製インプラントは40年経った今でも問題なく機能しています。
世界中で何十万人単位の人がインプラント治療を受けており、成功率は10年後で上下顎ともほぼ約95%前後です。
しかし、その寿命は、歯科医の技術や知識、術後管理に依存する部分も大きいことは確かです。むし歯や、歯周病、かみ合わせ不良を放置して、ただ、歯が抜けた部分をインプラントで補うという治療では、結果は最悪でしょう。