抜歯してからどのくらいで治療できますか?

インプラント治療の基礎知識とタイミング

抜歯後のインプラント治療のタイミング

抜歯してからインプラント治療までのタイミングについて、患者さまからよくご質問をいただきます。一般的に以下の3つのパターンがあります。

  1. 即時埋入:抜歯と同時にインプラントを埋入する方法
  2. 早期埋入:抜歯後4〜8週間後にインプラントを埋入する方法
  3. 遅延埋入:抜歯後3〜6ヶ月以上経過してからインプラントを埋入する方法

どのタイミングが最適かは、患者さまの口腔内の状態、特に抜歯部位の骨の状態や感染の有無によって異なります。抜歯の原因が歯周病であった場合は、十分な治癒期間を設けることが重要です。

インプラント治療の流れ

インプラント治療の一般的な流れは以下のとおりです。

  1. 初診・診査:口腔内検査、レントゲン撮影、CT撮影
  2. 治療計画の立案:患者さまとの相談、治療オプションの説明
  3. 一次手術:インプラント体(人工歯根)の埋入
  4. 治癒期間:骨とインプラントの結合(オッセオインテグレーション)を待つ期間(通常4〜12週間)
  5. 二次手術(必要な場合):インプラント体の露出手術
  6. 上部構造の製作・装着:人工の歯(冠)の製作と装着
  7. メンテナンス:定期的な検診とプロフェッショナルクリーニング

当院で使用しているインプラントシステム

当院では、世界的に信頼性の高いスイスのストローマン社製インプラントを使用しています。ストローマン社製インプラントは、以下の特徴があります。

  • スイスの精密な品質管理(数千分の1ミリ単位での管理)
  • 約30年の臨床経験と3000社以上の科学文献による裏付け
  • 世界中で300万本以上の使用実績と95%以上の成功率
  • 特殊なインプラント表面処理技術により6〜12週で骨と結合

長期的な生存率も高く、12年後の時点でも生存率94.8%、成功率90.8%という報告があります。これは一般的なブリッジの平均使用年数8年と比較しても、大変長持ちする治療法と言えます。

インプラント治療のリスクと注意点

インプラント治療には以下のようなリスクがあることをご理解ください。

  • 手術に伴う痛み、腫れ、出血
  • 神経損傷による痺れ(特に下顎の場合)
  • 上顎洞への穿孔(上顎奥歯部の場合)
  • インプラント周囲炎(インプラント周囲の感染症)

特に重要なのは、インプラント周囲炎の予防です。インプラントは「清潔なとげ」として口腔内に存在し、不潔になれば「不潔なとげ」となり排除されてしまいます。そのため、日々の丁寧な歯磨きと定期的なメンテナンスが不可欠です。

当院のインプラント治療の特徴

痛みや不安の少ない治療

当院では、術中の不安や痛みを軽減するために以下の方法を採用しています。

  • 笑気ガスによる鎮静法
  • 静脈内鎮静法または薬剤による鎮静法
  • リアルタイム生体モニターによる全身管理

これらにより、手術中の記憶がほとんど残らないほど、リラックスした状態で治療を受けられる場合もあります。

フラップレス手術

条件が整った患者さまには、歯肉を切開せずにインプラントを埋入する「フラップレス手術」も可能です。この方法では、

  • 手術時間の短縮
  • 術後の痛みや腫れの軽減
  • 回復期間の短縮

などのメリットがあります。CTデータを基に作成したサージガイドを使用することで、安全かつ正確な手術が可能です。

インプラント治療の費用と保証

インプラント治療は自費診療となりますが、当院では治療の信頼性と長期的な経済性をご理解いただきたいと考えています。

初期費用だけでなく、長期的な視点での費用対効果を考えることが重要です。インプラントが長持ちすればするほど、1年あたりの費用は割安になります。

また、当院では自費治療保証制度を設けており、一定の条件下でインプラント治療後の不具合に対応しています。保証を受けるためには定期メンテナンスへの来院が必須となりますので、ご注意ください。

まとめ

インプラント治療は、失った歯の機能と審美性を回復する優れた方法です。抜歯後のタイミングは患者さまの状態によって異なりますので、詳しくは診察の上でご相談させていただきます。

当院では、信頼性の高いインプラントシステムと技術で、患者さまの口腔健康をサポートいたします。インプラント治療に関するご不明点やご不安がありましたら、お気軽にご相談ください。

定期的なメンテナンスでインプラントを長持ちさせ、いつまでも快適な生活を送りましょう。

前の投稿

インプラント治療の成功率はどのくらいですか?

インプラント治療の成功率はどのくらいですか?
インプラントの素材は何ですか?安全性は確認されていますか?
次の投稿

インプラントの素材は何ですか?安全性は確認されていますか?